いつも整体というのは身体の不調を改善する目的で行う民間療法です。
そもそもは古武術や武道の中での「人を壊すことができれば、治すことも出来る」という考え方が根底にあります。
当院では、『関節の動きを引き出す、位置を安定させる』という技術を軸にしておりますが、
カイロプラクティック、オステオパシー、リフレクソロジー、アロマなど、様々なセラピー全般も日本では広い意味で整体といいます。
より拡大的に解釈すると、体操や断食道場なども整体に入る場合があります。
整体は、理論や技術が統一されたものではありませんので、整体院の手技は院や先生ごとで内容は千差万別です。
1)整体の歴史
民間療法ということで、いつから始まったという明確な歴史はありません。
オステオパシーやカイロプラクティックは19世紀後半から20世紀前半にアメリカで始まりました。
主に世界の4大陸で独自の考えや発展を遂げていますが、日本に伝わったのは明治から大正時代とされています。
整体という言葉が広まったのは戦後になってからと言われています。
2)整体院と整骨院の違い
簡潔にいうと、開業するために必要な資格の違いです。
整体院の多くは民間手技の資格や熟練した技を持って開業しています。
整骨院・接骨院と名乗るのは柔道整復師という国家資格を持った者が、その資格を使用して開業している院のことです。
保健医療を提供できることが認められている反面、よりよい手技を持っていても保険医療の範囲内でしか施術を提供することができないというジレンマを抱えていることがあります。
この葛藤から柔道整復師の資格を持っていながら、整体院として開業している院もあり、当院もその一つです。
このように近年では、柔道整復師や理学療法士といった国家資格を持った者が、理想とするサービスを提供するため、整体院の開業を選択することが増えております。
3)整体の考え方
①カウンセリング
一般的に医療と呼ばれるものが「その場だけでの治療」を指すことが多いなか、整体は「どうなりたかい」などの未来へのビジョンをシェアして「その後にしていただきたいアドバイス」をお伝えするケースが多いです。
これは一般的医療が「お医者さんが治す」「治療者が治す」ことを指していますが、整体の場合「患者さんと治療者が共に治していく」という立場の違いによるものです。例えば週に60分の施術を1回来院されたとして、1週間168時間のうちの1時間だけです。他の167時間を自暴自棄的に過したなら、せっかく良い施術を提供してもゼロまたはプラスにはなりません。
「その人それぞれ」によって身体の使い方は違いますので、ご自身で身体に目を向けていただく必要があると考えています。
二人三脚で同じ目標に向かって取り組むということを前提にしているのが「整体」と言えるでしょう。
4)整体院からのアドバイス
整体で患者様にしていただきたいアドバイスは立ち方・座り方・呼吸法・寝る姿勢・歩き方・食べた方が良い、摂取した方がよいもの・・・など多岐にわたります。
これらの「アドバイス」はあくまでも「その方の状態や状況に合った」やり方をお伝えするものです。
様々な方法、スキルなどはありますが、時期ややり方のコツが違うだけで結果はずいぶんと変わってきます。
テレビや動画配信なども間違っている訳ではありませんが、その方法が今の自分の症状と時期に合っているかは、また違う問題なのです。
アドバイスは強制ではありませんが、自主的に行なって頂ければかなりの成果を出すことが期待できます。
当院は、施術を提供するだけでなく、患者さまのことを理解し、イメージした理想の生活を送っていただくベストアドバイザーで在りたいと思っております。
今回もお読みいただきましてありがとうございました。